プリント

レーザー加工機とUVプリンターを使ってアクリルキーホルダーづくりに挑戦!

アクリル板とUVプリンターはとても素敵な組み合わせ 8月に名入れギフトで新商品として販売開始した「飾れるバースデーカード」が順調にご注文が増えています。

(今日は宣伝ではないので、詳しくは言いませんが、めっちゃいいカードなんですよ。)

このバースデーカードが自分の中でもすごく気に入りまして、もう少し凝ったものもつくってみたくなりました。 それではいってみましょー。

0.設備の紹介

今回使用する設備です。普段見慣れない機械だと思いますので、簡単に紹介しますね。

レーザー加工機 HAJIME(オーレーザー社)

[caption id="attachment_1352" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06147 レーザー加工機[/caption] レーザー加工機は主にレーザーを使い、彫刻やカットすることに使われます。 素材が紙なら「超精密な切り絵」を作れたり、ガラスや皮、木などに彫刻して文字やイラストを入れることができます。 僕の会社では主に皮製品の名入れに使っています。それだとあまりパワーがいらないので、初心者向けのモデルを採用しました。それでも5mmぐらいのアクリルは切れるので、十分です。
上級モデルになっていくと分厚いもの、大きいものが切れるようなります。また断面のキレイさも変わってきます。

UVプリンター LEF-12(ローランド社)

[caption id="attachment_1351" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06146 UVプリンター[/caption] UVプリンターは僕のテンションがMAXになるほど素敵なプリンターです。本当ありとあらゆるものにプリントができます。商品として良く見かけるのは、スマホケース(ハード、手帳型)皮・木製品、アクリル、ゴルフボール、プラスチックカード辺りですかね。 家庭用のインクジェットプリンターと大きく違うのは、白のインクがあることです。白インクがあると透明や、黒い素材にもプリントができます!
素材によってプリントの耐久性が全然違うので、製品化するには何度もテストをする必要があります。
UVプリンターは画質に一番こだわりました。生産性や汎用性を考慮しても、とにかく高画質のものがよかったです。
ちなみにこの機種もUVプリンターの中ではエントリーモデルです。上位になっていくとプリントサイズが大きくなったり、印刷スピードが速くなったりします。

1.イラストレーターのデータを準備

[caption id="attachment_1338" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06126 イラレのデータを準備。ラヴィちゃん。[/caption] リクティのマスコットキャラ「ラヴィちゃん(@RikuT_tf)」で作ってみたいと思います。 余談ですが、ラヴィちゃんめっちゃ好きなんです(どうでもいいか。) 左:イラストデータ 画面では分かりませんが、イラスト部分には白インクを引く設定が入ってます。 右:カットデータ 赤のラインがレーザー加工機でカットを指示するようになっています。

2.レーザーでアクリル板をカット!

今回は試作品なので、余っていたアクリル板を使うことにします。 [caption id="attachment_1341" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06131 アクリルの端材(拭く前なので、ちょっと汚くてすみません)[/caption]

2-1.アクリル板にマスキングテープを貼ります。

[caption id="attachment_1342" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06132 端材にマスキングテープを貼りました(雑で問題なし!)[/caption] レーザー彫刻・カットをする時は表面にマスキングテープを貼ると、カットラインの焦げ付きが抑えられ効果的です。今回はアクリル板なので、上から照射したレーザーがアクリルの下で反射して、カットラインが汚くなるのを防ぎます。 ※もしかすると両面貼った方がいいのかもしれません。

2-2.アクリル板を浮かしてセットします。

[caption id="attachment_1343" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06133 レーザー加工機の中にセット![/caption] アクリル板の両サイドにカードを重ねたものを置いて、カットする部分を浮かせています。 浮かせるのもレーザーの反射を防止するためです。浮かせるためのものは何でもいいです。 (※今回浮かせすぎたのか、後ほどちょっとした失敗がおきます)

2-3.カットデータ出力します。

準備ができたら、ソフトの設定をしてスタート!!! 20170825_DSC06135 火花のようなものが出始めました。。。レーザーが当たっている証拠です。 20170825_DSC06137 おぉぉ。切れてる。。。ラヴィちゃんのカットラインが見える。 20170825_DSC06139 あ。ラヴィちゃんが落ちた。。。
20170825_DSC06140
ズレた位置に落ちた・・・
ラヴィの形に切ったあと、外側の四角を切るんですが、先に落ちた場所が悪かったせいでキーホルダーの穴付近右側にキズが入ってしまいました(´・ω・`) でも、無事(!?)カット完了!! ラヴィの形に切り抜けていますが、外側の枠はプリントの位置あわせに使います。 20170825_DSC06141

3.UVプリンターでアクリル板の裏から印刷!!

続いてアクリル板に印刷をしていきます。アクリルは裏から印刷するのがオススメです!画像の前に透明感が入るので、すごくキレイに見えます。

3-1.UVプリンターの台の上にアクリル板をセット

[caption id="attachment_1353" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06149 右下にあわせる[/caption] 2.でカットしたアクリル板を外側の枠ごとのせます。UVプリンターの台には位置あわせ用に短いポールを刺してあるので、ポールにピッタリ合わせると、イラストレーターで作ったデータの座標と一致します。

3-2.イラレのデータを読み込んでスタート

UVプリンタの専用ソフトにイラレのデータを読み込み、裏から印刷するための設定をします。
  • 画像を反転
  • カラー => ホワイト の順に印刷
[caption id="attachment_1411" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06152 UVプリンターの台手前が、ソフトの上側になります。[/caption] そしてラヴィに貼ってあったマスキングテープをはがします。それから、インクの定着をよくするために表面を脱脂剤で軽く拭きます。
プリント表面に油分や汚れがあるとインクの定着が弱くなり、キズが入りやすくなったり剥がれやすくなったりしてしまいます。
[caption id="attachment_1354" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06153 マスキングテープをはがした状態[/caption] それでは、スタート!!!! [caption id="attachment_1339" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06127 プリンターヘッドが動いてます[/caption] 印刷と同時にLEDライトを照射してインクを固めていきます。 [caption id="attachment_1355" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06154 UVランプ照射中[/caption] よかった!プリント位置ピッタリ!(試作の時は位置あわせが毎回不安です。) [caption id="attachment_1340" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06128 印刷位置もバッチリ[/caption] そして、印刷が終わったら完成です!!! すごく満足のいく試作でした。 [caption id="attachment_1349" align="alignnone" width="1200"]20170825_DSC06143 完成!グラデーションや白もキレイに印刷されています![/caption] いかがでしたか?なんとなくレーザー加工機とUVプリンターを使った制作現場の雰囲気が伝わりましたでしょうか。 まだ、商品にはなっていませんが、仕上がりがとてもよかったので、近いうちに新商品として販売したいと思います。 では、また。